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介護映画ベスト5|1位に『最強のふたり』を選んだ理由
車椅子の富豪と、介護経験ゼロの青年が、パリの夜を猛スピードで走る——『最強のふたり』のオープニングは、介護映画の「らしくなさ」の最高峰だと思います。ケアを描いた映画は湿っぽくなりがちだけど、選んだ5本はどれも、憐れみではなく敬意で人を描いている作品です。
第5位:『おくりびと』(2008)
納棺師の映画を介護枠に入れるのは反則かもしれません。それでも入れたのは、「人の身体に触れてケアする仕事の尊厳」を、これほど正面から描いた日本映画が他にないから。周囲の偏見が敬意に変わっていく過程は、ケアの仕事に就くすべての人の物語だと思います。
第4位:『ペコロスの母に会いに行く』(2013)
認知症の母と、還暦の息子。この映画の忘れがたさは、「忘れることは、不幸なことばかりではない」という視点を、きれいごとではなく実感として届けてくるところです。長崎の光の中で、介護の日々がユーモアと一緒に描かれます。
第3位:『長いお別れ』(2019)
認知症の父を、家族が7年かけて見送る物語。原題の元になった「ロング・グッドバイ」という認知症の呼び名のとおり、お別れの長さそのものを、ゆっくり丁寧に描きます。進行に合わせて関わり方が変わっていく過程は、現場で利用者と家族の両方を見ている人ほど頷くはず。
第2位:『ケアニン〜あなたでよかった〜』(2017)
介護職が主人公の日本映画は、驚くほど少ない。その中でこの映画は、新人介護士が一人の利用者と本気で向き合うという王道を、現場監修の効いたリアリティで撮り切りました。「なんとなく」で入った仕事に誇りが生まれる瞬間の物語として、自分の原点を振り返りたくなる一本です。
第1位:『最強のふたり』(2011)
冒頭に書いた実話ベースのフランス映画。1位にした理由は、この映画がケアの理想形——世話をする側とされる側ではなく、対等なふたりを、説教ゼロの娯楽映画として成立させてしまったからです。同情しないこと、対等に笑うこと。ケアの仕事のいちばん難しくて、いちばん大事なことが、全編に満ちています。
今夜観るなら
笑いたい夜は迷わず『最強のふたり』を。仕事の原点に触れたい週末は『ケアニン』を。仕事映画の全体版は邦画編・洋画編へ。
介護・ケアものをもっと広く見たいときは、特集介護を描いた映画・ドラマ6選へ。ここはその中から映画だけを5本に絞って、順位と理由まで書いた回です。
文・mina(project転職編集部) 働く人が出てくる映画・ドラマ・本ばかり観ている。パンフレットは必ず買う派で、ネタバレには世界一慎重。「今夜観る一本」を選ぶお手伝いをします。
最終更新:2026年7月5日
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