By Medium ・ Film

仕事・働くをテーマにした映画15選

仕事をテーマにした映画というと、どん底から這い上がって成功をつかむ——そんなサクセスストーリーを思い浮かべる人が多いと思います。

でも、いざ自分が仕事に迷ったとき、ほんとうに効くのは、勝ち上がる話ばかりではありません。地味な仕事を淡々と続ける人の背中。転職や独立の前で足がすくむ夜。「自分は何のために働いているんだろう」と立ち止まる瞬間。そういう場面のほうが、なぜか長く残ります。

映画が仕事に効くのは、「勝ち方」を教えてくれるからではなく、「働く意味を、一度立ち止まって眺めさせてくれる」からなんですよね。だからここでは、興行収入ではなく「仕事・キャリアを考えるうえで刺さるか」で15本を選びました。

ネタバレを避けた作品カードと、"働く目線"の一言で。まずは総合ランキング15本から。もっと深く知りたい人は、職種で選ぶ・気分で選ぶへも進めます。

この記事の要点

  • 仕事・働くを描いた映画から総合15本を厳選。職種別・気分別のページへも分岐できる
  • 各作品はネタバレを避けた作品カードで紹介
  • 「観たら仕事を考え直した」——そんな1本を見つける入口です

並びは 「仕事・キャリアに刺さる度」(興行収入順ではありません)。

Ranking

総合ランキング15

15 作品

生きる

映画 ・ 1952

市役所で30年間、判で押したような日々を過ごしてきた課長。ある日、自分が余命わずかと知り、初めて「自分は本当に生きてきたのか」と愕然とする。残された時間で、彼は住民が求める小さな公園づくりに、たった一人、役所の壁と格闘しながら取り組んでいく。働く意味を問う不朽の名作。

30年、ただ判子を押してきた人が、残りの時間で初めて本気で働く。「自分は生きてきたのか」という問いは、働くすべての人に刺さります。

舟を編む

映画 ・ 2013

出版社で、新しい辞書『大渡海』の編集に人生を捧げる人々の物語。言葉を集め、語釈を練り、紙を選ぶ——気の遠くなるような作業を、十数年かけて積み重ねていく。不器用だが言葉に誠実な主人公を軸に、地道な仕事の奥にある誇りと情熱を、静かに、美しく描き出す。

一つの辞書に、十数年を注ぐ。焦らず地道に向き合う人の姿が、成果を急かされ続ける今の私たちの心を、そっとほどいてくれます。

WOOD JOB!〜神去なあなあ日常〜

映画 ・ 2014

大学受験に失敗し、就職もせず、彼女にもふられた都会の青年が、なんとなくの気持ちで林業の研修に参加する。過酷な山の仕事と、独特な村の人間関係に最初は面食らうが、汗を流して働くうちに、少しずつ変わっていく。未経験の世界に飛び込むことを描いた、爽やかな一本。

何者でもない若者が、汗をかいて働くうちに変わっていく。未経験の世界に飛び込む怖さと爽やかさを、これほど気持ちよく描いた作品もありません。

フラガール

映画 ・ 2006

石炭産業が斜陽を迎え、閉山の危機にある町。生き残りをかけて、町はハワイアンセンターの開業に活路を求め、地元の娘たちがフラダンサーを目指すことになる。反対する家族、慣れないダンス、迫る本番。町ぐるみで新しい仕事に挑む、実話をもとにした物語。

消えゆく町が、まったく新しい仕事に賭ける。転職が、個人でなく町と家族の物語だった時代。その熱に、素直に胸が熱くなります。

幸せのちから

映画 ・ 2006

高価な医療機器のセールスで生計を立てようとするが、まったく売れず、家賃も払えなくなっていく父。妻は去り、幼い息子と二人、住む場所さえ失っていく。それでも彼は、無給の研修生として証券会社の正社員の座を目指し、絶望のなかで足を止めない。実話をもとにした物語。

家も家族も失いかけても、工夫と行動をやめない。売れない日々を知る人には、この背中が他人事に見えないはずです。

プラダを着た悪魔

映画 ・ 2006

ジャーナリスト志望の新人が、なぜか一流ファッション誌の鬼編集長の第二アシスタントに採用される。ファッションに興味もないまま、無理難題の連続に振り回されるうち、彼女は少しずつ仕事に呑まれ、変わっていく。華やかな業界の裏側で、「何のために働き、何を手放さないのか」を問う物語。

「何を選ぶか」より「何を選ばないか」。仕事に呑まれかけた経験がある人ほど、彼女の選択がわがことに思えてきます。

マイ・インターン

映画 ・ 2015

定年退職し、妻にも先立たれた70歳の男が、退屈な日々に区切りをつけようと、急成長中のファッション通販会社の「シニア・インターン」に応募する。若い女性社長のもとで働き始めた彼は、豊富な人生経験と誠実さで、少しずつ職場の信頼を得ていく。世代を超えた働き方の物語。

何歳からでも、新しい環境で信頼は築ける。力まず人に寄り添う70歳の姿に、働くことの肩の力がすっと抜けます。

おくりびと

映画 ・ 2008

楽団の解散でチェロ奏者の職を失った男が、故郷に戻り、求人広告を見て応募したのは「旅のお手伝い」——実は、遺体を棺に納める納棺師の仕事だった。周囲の偏見に戸惑いながらも、彼は死者を送り出すこの仕事の尊さに、少しずつ気づいていく。ケアという仕事の意味を描く。

偏見のある仕事の尊さに、少しずつ気づいていく。「ケアの仕事」の意味を、静かな所作のなかに見せてくれる一本です。

シン・ゴジラ

映画 ・ 2016

突如あらわれた巨大な脅威に、日本という国が立ち向かう。だが物語の中心にいるのは、颯爽としたヒーローではない。会議、調整、根回し、決裁——各分野の専門家や担当者たちが、膨大な手続きと格闘しながら、少しずつ事態を動かしていく。「仕事で危機に対処する」とはどういうことかを描いた群像劇。

世界を救うのは超人でなく、担当者たちの段取りと連携。地味な調整の積み重ねが事態を動かす、働く人へのエールです。

ソーシャル・ネットワーク

映画 ・ 2010

ハーバードの学生が、寮の一室で書いたコードから始めた小さなサービスが、瞬く間に世界中をつなぐSNSへと膨れ上がっていく。けれど急成長の裏では、創業を支えた親友との間に深い亀裂が走り、いくつもの訴訟が絡みついていく。天才的なプログラマーが手にしたものと、その代わりに失ったものを、冷たいほど緻密に映し出す。

すごいものを書ける人でも、隣の人の心はうまく扱えない。つくる才能と、人を大切にする力は別物なんだと突きつけます。

セッション

映画 ・ 2014
原題 Whiplash

名門音楽学校に入った、プロのジャズドラマーを夢見る青年。指導するのは、完璧を求めて容赦なく罵声を浴びせる伝説の鬼教師。称賛と否定のあいだで、青年の心と体は少しずつ追い詰められていく。才能を伸ばす「指導」と「暴力」の境目はどこにあるのかを問う、緊張感の連続。

上達のためなら、どこまでの厳しさが許されるのか。指導する側にもされる側にも、抜けない棘を残していきます。

カメラを止めるな!

映画 ・ 2017

山奥の廃墟で、自主映画のゾンビものを撮影していたクルー。そこに本物のゾンビが現れ……という、よくあるB級ホラーかと思いきや、物語は思いもよらない構造で二度目の顔を見せる。低予算の撮影現場の混乱と情熱そのものが、まるごと感動に変わっていく仕掛けが光る一本。

現場のトラブルや段取りの狂いが、最後にぜんぶ愛おしく見えてくる。仕事の「うまくいかなさ」ごと肯定してくれます。

オデッセイ

映画 ・ 2015
原題 The Martian

有人火星探査の最中、事故で仲間とはぐれ、たった一人、火星に取り残されてしまった宇宙飛行士。救助が来るのは、うまくいっても数年先。空気も水も食料も足りないなか、彼は絶望に沈む代わりに、持てる科学の知識を総動員して「生き延びるための計画」を一つずつ組み立てていく。

絶望を、感情でなく「解くべき課題」に分解していく。その実務的な姿勢が、詰まったときの処方箋みたいに効くんです。

最強のふたり

映画 ・ 2011

事故で首から下が動かなくなった大富豪が、新しい介護人を募集する。集まった真面目な応募者たちを尻目に、彼が選んだのは、失業手当が目当てで面接に来た、スラム育ちの青年だった。同情も遠慮もない対等なやりとりを通して、二人が本物の友情を育んでいく、実話をもとにした物語。

「する側」と「される側」が、対等な二人になっていく。支える仕事の豊かさを、上下でなく横のつながりで見せてくれます。

ジェリー・マグワイア

映画 ・ 1996

大手スポーツ代理人として順風満帆だった男が、ある夜、「もっと誠実に、一人ひとりと向き合うべきだ」という理想を提言書にまとめて社内に配る。だが理想は歓迎されず、彼は会社を追われてしまう。手元に残ったのは、たった一人の顧客と、数少ない味方だけ。そこからの再起を描く。

数を追う営業から、一人と本気で向き合う営業へ。何を大切にして働くのか、を静かに問い直させてくれます。

Career

気持ちが動いたら

作品を観て仕事を考え直したくなったら、転職エージェントの比較も軽くのぞいてみてください。まず情報を持っておくだけでも、迷いが減ります。

FAQ

よくある質問

なぜポスターや場面写真を載せないの?
権利を誠実に扱うためです。自作の作品カードと“働く目線”の一言で紹介しています。
ランキングの基準は?
「仕事・キャリアを考えるうえで刺さるか」で選んでいます。興行収入順ではありません。
Summary

まとめ

  • 仕事・働くを描いた映画から、キャリアに効く総合15本を厳選
  • 深掘りしたい人は職種で選ぶ/気分で選ぶの各ページへ
  • 気持ちが動いたら、転職エージェントの比較も軽くのぞいてみる