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目標設定の技術|結果を出す人がやっていること
年始の手帳の1ページ目に、私は10年間、ほぼ同じことを書いていた。「英語を頑張る」「もっと勉強する」「仕事の質を上げる」。手帳好きなので書くこと自体は楽しく、そして12月になると、1ページ目を開かなかった一年が終わっている。目標を立てるのが好きなのに、目標に届いたことがない——これが長年の私だった。
変わったのは、目標を「願いごと」ではなく「技術」として扱うようになってからだ。結果を出す人たちの目標の立て方を観察して盗んだ3つを、今日は書く。
技術1:SMARTは「測れるか」だけ守ればいい
目標設定の定番にSMARTという枠組みがある(具体的・測定可能・達成可能・関連性・期限つき。ジョージ・ドラン氏の1981年の論文が起源とされる)。5項目あるが、私のような「頑張る系」の人間にまず効くのは、M(測定可能)ひとつだと断言したい。
「英語を頑張る」は測れない。測れない目標は、達成も未達も判定できないので、永遠に「まあまあ頑張った」で終わる。「英語のオンラインレッスンを週2回、12月まで」は測れる。測れる目標は、サボった週に「サボった」と表示される。この不快さこそが目標の機能で、目標とは、自分をいい気分にさせる言葉ではなく、現在地を表示する計器なのだ。
技術2:「結果目標」と「行動目標」を分けて持つ
観察して一番大きかった発見はこれだ。結果を出す人は、目標を2階建てで持っていた。
- 結果目標:受注件数、資格の合格——最終的に欲しいもの。ただし運や相手の都合が混ざる
- 行動目標:提案数、学習時間——自分の意思だけで100%コントロールできるもの
結果目標だけ持つと、運が悪かった月に心が折れる。行動目標だけだと、手段が目的化する。2階建てにしておくと、「結果は未達だが行動は満たした月」に、正しく落ち込まずに済む——折れないことは、目標管理における最強の技術だ。長距離を走る人ほど、この2階建てを使っていた。
技術3:査定用と自分用の「二重帳簿」を持つ
これは少しずるい話に聞こえるかもしれないが、健全な話だ。会社に出す目標(評価制度に載せるもの)は、証明可能で、達成確度が高めのものを選ぶ。これは査定というゲームのルール上、正しい振る舞いだ。
ただ、それだけだと目標が守りに入り、成長が査定のサイズに縮む。だから自分用の帳簿に、会社に出していない挑戦目標をひとつ持つ。失敗しても査定に響かない場所でだけ、人は思い切った的を狙える。私の場合、この「自分用帳簿」に書いた挑戦のほうが、結果的にキャリアを動かしてきた。皮肉なものだが、たぶん構造的にそうなのだ。
立てたあとの話:目標は「見える場所」に住まわせる
10年分の反省を一行で言えば、目標は立て方より置き場所だった。手帳の1ページ目は、1月2日以降開かれない。目標の住所は、毎週必ず目に入る場所——私はカレンダーの週次振り返りの予定に、目標を3行貼り付けている。金曜15時、嫌でも再会する。目標との面会頻度が、達成率のほぼすべてを決めていた。
今日ひとつだけやるなら
いま持っている目標をひとつ選んで、「測れる形」に書き直してみてほしい。数字と期限が入った瞬間、目標は願いごとをやめて計器になる。計器は時々、見たくない数字を表示する。それでも、計器のない飛行を10年やった私としては——計器はあったほうがいい。
文・kyon(project転職編集部) 手帳とToDo管理が趣味なのに寝坊する、仕事術の実験台。できる人の自慢より、できなかった日の保険になる話を書いています。
最終更新:2026年7月5日
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