介護 中森 監修 平野 更新 2026-07-05
目次
  1. 構造の理解:給与の原資は介護報酬
  2. データ:資格と職場で、実際にこれだけ違う
  3. 年収を上げる転職の考え方:順番が大事
  4. 「業界を出る」以外の答えがある
  5. よくある質問
  6. まとめ

介護職の給与が低い理由と年収を上げる転職の考え方

介護職の給与が上がりにくい最大の理由は、あなたの能力でも施設のケチさでもなく、「介護報酬」という公定価格の仕組みです。 事業所の収入の大半は国が定める介護報酬で決まる——つまり売上の上限が制度で固定されているため、個々の頑張りが青天井には反映されません。この構造を理解すると、「どこで・何を持って働くか」で給与を動かすという現実的な戦略が見えてきます。

構造の理解:給与の原資は介護報酬

  • 事業所の収入 ≒ 介護報酬(公定価格)×利用者数。価格競争も高付加価値化も基本的にできない市場です
  • だから国は「処遇改善加算」という上乗せの仕組みで給与を底上げしてきました。加算を取っている事業所ほど給与原資が多い——これが転職時の最重要チェックポイントになる理由です

データ:資格と職場で、実際にこれだけ違う

厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査」(月給・常勤)より:

資格平均給与(月額)
介護福祉士約35.0万円
介護支援専門員(ケアマネ)約38.8万円
社会福祉士約39.8万円
  • 勤続でも上がります(勤続1年:約29.9万円→勤続10年:約33.7万円)
  • 施設形態の差も大きい:特別養護老人ホーム・特定施設などの入所系は月36万円超の水準がある一方、デイサービスなど日中中心の事業所は30万円を下回ることも。夜勤の有無がそのまま差になっています

つまり「資格×施設タイプ×加算の取得状況」の3つが、介護職の給与の実質的な決定要素です。

年収を上げる転職の考え方:順番が大事

  1. まず資格:無資格→初任者研修→実務者研修→介護福祉士のルートは、各段階で給与に反映される最も確実な投資です(資格ロードマップの記事で詳述)
  2. 次に施設タイプ:夜勤ができるなら入所系(特養・老健)へ。夜勤手当込みの月収は日中系と明確な差がつきます。逆に夜勤を外すなら、給与よりワークライフの選択だと自覚して選ぶ(転職理由の記事の整理が使えます)
  3. 同じタイプなら加算と法人で選ぶ:面接で「処遇改善加算はどの区分を取得していますか」「手当の内訳を教えてください」と聞くのは、この業界では常識的な質問です。答えが曖昧な事業所は、それ自体が判断材料
  4. その先はケアマネ・管理職:現場の上限を超えるのはこの2ルート。施設長候補の市場はハイキャリア介護職の記事で扱います

「業界を出る」以外の答えがある

給与を理由に介護自体を離れる人は多いですが、上のデータが示す通り、業界内の移動だけで月数万円単位の差が実在します。「介護は一律に安い」は正確ではなく、「安いところと、そうでもないところの差が見えにくい」が実態——見える化して選び直すのが、経験を捨てない最短ルートです。

よくある質問

Q. 処遇改善の手当が「あるはず」なのに給与明細で見えません。 A. 加算の配分方法は事業所に裁量があり、基本給組み込み・手当・一時金と形が違います。面接や入職時に「加算はどういう形で職員に配分されていますか」と確認するのが確実です。

Q. 介護報酬が上がれば給与も上がりますか? A. 報酬改定はおおむね3年ごとにあり、処遇改善の拡充が続いてきたのは事実です。ただし改定を待つより、資格と職場選びで動かせる幅のほうが大きく・速い——制度の追い風は「乗るもの」で、「待つもの」ではありません。

まとめ

  • 給与が低い理由は公定価格の構造。個人の頑張りではなく「資格×施設タイプ×加算」で決まる
  • 介護福祉士で月35万円前後、ケアマネで38万円台が全国平均——業界内の差は実在する
  • 転職では加算の取得状況と手当の内訳を必ず確認。答えの具体性が事業所の実力

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出典

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  • 介護職の転職理由、面接でどう伝える?

最終更新:2026年7月5日/project転職編集部

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