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職種別オフィスでよく飲まれる飲み物・間食ランキング
例によって白状から始めると、職種別の飲み物消費の統計を、僕は持っていない(飲料メーカーのどこかに眠っているはずで、見せてもらえるなら銭湯のコーヒー牛乳を賭けてもいい)。
これは観察のランキングだ。いろいろな職場を見聞きしてきて、デスクや休憩所の飲み物は、その仕事の構造を語っているという確信だけが積み上がった。順位は「飲み物が仕事を物語っている度」——つまり、その一杯からどれだけ仕事の風景が見えるか、僕の主観で並べた。
第5位:事務職の「大容量ペットボトルのお茶」
デスクに常駐する2リットル級のお茶。これが物語るのは、長時間・定位置・中断の少ない集中という事務仕事の型だ。席を立つ回数を最小化する合理性と、カフェインに頼りすぎない持久戦の構え。派手さはないが、マラソン選手の給水に近い、計画された一本である。
第4位:営業職の「よそでもらうお茶・コーヒー(本人は選べない)」
営業の飲み物の特徴は、自分で選べないことだと思っている。商談先で出されるお茶、顧客と入る喫茶店のコーヒー。1日に何杯も飲むのに、どれも自分の選択ではない。だから営業の人が休日に「本当に飲みたい一杯」を丁寧に選ぶ姿には、ちょっとした感動がある。あれは選択権の回復の儀式だ。
第3位:エンジニアの「エナジードリンクとこだわりコーヒーの二刀流」
エンジニアの机には二つの液体文化が同居している。締切と障害対応の夜のエナジードリンクと、平時のこだわりのコーヒー(豆から挽く派、社内のコーヒー機材が謎に充実しがち問題)。緊急時と平常時で燃料を切り替える様は、システムの平常運転と障害対応の切り替えそのものだ。
念のため書いておくと、エナジードリンクの空き缶が積み上がる働き方は、体が先に限界を出す。缶の数は武勇伝ではなく警報として数えてほしい。
第2位:現場(建設・施工管理)の「自販機の缶コーヒー」
現場の缶コーヒーは、飲み物である以上に時間の単位だ。「一服」という休憩の区切り、差し入れの一箱、年上の職人さんと若手が同じ銘柄を手に立つ数分間。あの短い缶一本のサイズに、休憩と会話がちょうど収まるようにできている。現場のコミュニケーションの何割かは、缶コーヒーの形をしていると思う。
第1位:看護師・介護職の「飲みかけのまま冷めるやつ」
1位は、特定の飲み物ではない。ナースステーションや介護職員の休憩室で目撃される、淹れたのに飲む暇がなくて冷めていく一杯だ。コールが鳴る。対応する。戻ってくる。冷めている。
この一杯が物語るのは、自分のタイミングで一息つくことすら難しい仕事の密度だ。だからこの職種の人たちの「ちゃんと座って温かいまま飲めた一杯」の価値は、他の職種の何倍にもなる。ランキング1位の飲み物が「冷めた何か」であることを、僕はこの仕事たちへの敬意として書いている。どうか温かいうちに飲める日が、一日でも多くありますように。
選外:全職種共通の「金曜夕方の一本」
職種を問わず、金曜の夕方にだけ選ばれる特別な一本(ちょっといいコーヒー、ご褒美のミルクティー、帰り道の一杯)が存在する。あれは飲み物というより、一週間の句読点だ。職種で分けられなかったので選外に置いたが、たぶんこの世で一番うまい一本である。仕事終わりの酒のランキングと合わせて、金曜の句読点の話も、いつか誰かに聞いてみたい。
文・osamu(project転職編集部) 数える前に、まず現場の人の話をひとつ聞くのがルール。ランキングは競わせるためじゃなく、知らない仕事を近くに感じるために作っている。燃料は銭湯のコーヒー牛乳。
※このランキングは調査データではなく筆者の観察と主観です。
最終更新:2026年7月5日
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